宮古市議会の「産業建設常任委員会」に呼ばれて、「水道の有収率の改善に向けた取り組み」について、意見交換をして来ました。
特に何も用意して行きませんでしたが、意見交換の中で水道事業系の本を前に読んだのを思い出し、探したら出て来ました。笑
なにかネタになりそうなことが無いか、読んでみたら岩手県の事例が3つ紹介されているとか書いてあったので、ネタにさせていただきました。笑
「矢巾町のワークショップ」
2009年から「納得して水道料金を支払う意識を持ってもらう、町民との関係が必要」そんな目的で、ワークショップを開催しているという。町民から一般公募し「水道サポーター」を募り、施設を更新しないリスクや、その対策をオープンにして将来を考えることを目的としたという。
町民の意見は「高い」「塩素臭い」関心は美味しさと安さしか無い。しかし伝えたいことは維持管理の大切さ。ワークショップの回数を重ねるごと、当たり前では無い。苦労を知った。大切に使いたい。そんな認識の変化から「多少の値上げもやむを得ない」そんな風に思う人が多くなったという。
帰ってから、気になって調べてみましたが、結構注目されているようです。
水道イノベーション賞大賞を受賞
https://www.jamp.gr.jp/wp-content/uploads/2019/12/124_12.pdf
矢巾町は、日本水道協会による平成27年度「水道イノベーション賞」の大賞を受賞した。その授賞理由は、概ね次の通りである。
矢巾町では平成18年に「やはば水道ビジョン(水道事業基本計画)」を策定した。しかし、住民にとって水道は通常あまり意識されない存在であり、施設の耐震化や更新といった事業の効果も、料金改定の必要性も、理解されにくかった。このことから、実効的な水道政策を推進するには住民の理解促進と合意形成が不可欠であるとの認識に至り、重層的な住民参加の手法を導入。住民との双方向のコミュニケーションを大切にしながら、平成23年度に水道ビジョンを改訂し、26年度には水道施設整備計画を策定した。事業体の誘導ではなく、住民自身が水道料金の値上げと70年サイクルでの水道管の更新を選択し合意形成を行い、そのもとでの計画策定が実現した。
以上のように、7年にわたる実践を経て、全国に先駆けて住民参加のもと合意形成・水道ビジョンづくりを実現するとともに、将来世代にわたって持続的な水道政策・水道計画の策定を参加型で進めるという世界に類を見ないアプローチを展開している。住民とともに作りあげてきた水道の原点に立ち返り、長期間にわたり検討を重ね、先進的なモデルを構築した努力は評価に値するとともに、特に更新計画策定に苦慮する事業体の参考となる。
そして、受賞後の平成28年3月には、矢巾町上水道職員と住民が有機的に連携しながら「大好き! 水」
という基本理念を実現するための道筋を示すものとして、「矢巾町水道事業経営戦略」を策定した。
水道の水がそのまま飲めるのは、日本、オーストリア、アイスランド、アイルランド、スロベニア、デンマーク、ドイツ、フィンランド、ノルウェー、南アフリカ共和国の10カ国だと言われています。日本は単に水道水が飲めるというだけでなく、世界的に見ても品質の高さが特徴だと言われています。そんな大事な「水」というインフラが確保されている状況に、感謝したいと思います。笑