ヒッチハイカーマダム


先日の帰り道、19時ころだったでしょうか。茂市の106号急行バス停前を通りかかったとき、知らない女性が、こっちに向かって一生懸命、手を振っているのが見えました。少し通り過ぎてから気になって止まり、バス停までバックして窓を開けたらこう言われました。

「みやごさ、いぐんなら、乗せでってけでぇ〜」

車窓の向こうのマダム(推定70才)は、そう言いました。

明らかに、彼女が私に危害を加える匂いも、仮に危害を加えられても大丈夫だと思えるような、たたずまいだったので、「いいですよ」と言って助手席に乗せてあげました。

車内で話題は途切れませんでした。笑

マダムいわく、盛岡から106急行に乗って茂市で降りたのだという。千徳にも家があるらしいが、その日は岩泉の大川に実家があり、そこに行こうとしていたのだという。盛岡から来たバスが少し遅れて、岩泉方面に行くバスに乗り遅れた。千徳の家には「孫」と「ひ孫」がいるが、忙しいので迎えを頼めないのだという。大川は実家でそこで畑をやっており、頻繁に千徳から大川までバスで行っているという。畑ののためにバス代を掛けて大川まで行く自分を周りの人は馬鹿にするのだという。畑仕事をしないと体が弱り、トショるばかりだと持論を展開してくれました。

うちの会社でも少し畑をしているので、「畑繋がり」ということで、鹿やハクビシンの対策や、防獣ネット、マダムの草取りに関する持論を展開してくれて、とても有意義なひとときでありました。笑

「家はどのへんですか?」私は自宅の前まで送ってあげて、何なら家族に挨拶をしたいくらいだと思っていた。笑 しかし、マダムは「薬王堂」で買い物をして帰るので「薬王堂でお願いします」という。仕方なく薬王堂で降ろした。そして別れ際に、こんな言葉を発した。

「いい人で良がったぁ〜、たりねぇ〜ども」

そんな言葉を発しながら、1000円札を置いて行きました。笑

なんか、とても良いことをしてあげたような、「不思議な満足感」を頂くことができました。笑





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